こんなことになるなんて。
啓太は、自分の前に突きつけられた選択肢に、がく然とする。
ちゃんと、正しい答えを選んできたはずなのに。
啓太が、何度、見直してみても、啓太の目に映る選択肢は、どちらも、良い結果をもたらすとは、思えないものだった。
PSPで「学園ヘヴン」がプレイできると知った時、とても嬉しかった。
これでいつでも、大好きな中嶋との思い出をよみがえらせることができる。
啓太は、PSPを持っていなかったが、必死でためた小遣いをはたいて、PSPを購入していた。
意気揚々とゲームを始めたというのに、啓太は、出てきた選択肢に打ちのめされている。
「ちゃんと、嘘ついたのに……」
丹羽を見かけていないと嘘をついた。
もしかしたら、中嶋さんのことを……、と自覚もしたはずだ。
俺は、間違っていない。なのに……。
・今の状況を変えるんじゃなかったんですか!
・これ以上は俺が口出しできることじゃないのかな
どちらを選んでも、ラブラブなエンドを迎えられないというのは、どこの攻略サイトを見ても、明らかだった。
良くて友達。選び方を間違えれば、友達にすらなれない。
一体、何のための辱めだったというのだろう。
いくら啓太が、中嶋を好きだからといって、あの生徒会での出来事や、体育館でされたことは、啓太にとって、良い思い出とは言い難いことだ。
もはや、万年筆などは、啓太のトラウマになりつつある。
このトラウマを克服するためにも、中嶋とは、良いエンディングを迎えたかった。
啓太は、息をつき、祈るような気持ちで、選択肢と向き合う。
覚悟は決まった。
俺が選ぶべき答えは……。
・今の状況を変えるんじゃなかったんですか!
・これ以上は俺が口出しできることじゃないのかな